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相続で家業を継ぐことにしたけれど、業種を変えても税務上問題はないか?

2017.03.19 | お知らせ

「相続税の申告期限後に転業する」か「店舗の一部家業のまま残す」場合には、「小規模宅地等の特例」が適用されます。
もちろん、亡くなられた方名義の土地建物は相続税の課税対象となります。但し、商売に使っている土地や、住ん
でいる土地に関しては、一定条件の下、土地の価格から80%減額してくれる制度があります。これを「小規模宅地の特例」と言います。
今回のケースでは、小規模宅地の特例のうち、特定事業用宅地が適用されます。「土地の価格から80%減額できる」「適用できる限度面積は400平方メートル」という特例です。
亡くなられた方の事業を長男が引き継いで、小規模宅地の特例を適用する場合、次の要件を満たす必要があります。
・申告期限までに親族が土地を取得していること(遺産分割を終えていること)
・申告期限までに土地を保有し続けていること
・申告期限までに亡くなられた方と同じ事業を引き続き、続けていること
以上を踏まえると、家業から転職したいのであれば、相続税の申告期限が過ぎてからにしましょう。あるいは、店舗の一部を家業に残し一部を業種を変えて改装しましょう。
こうすれば、事業継続する家業の面積分には80%減額の小規模宅地の特例が適用されるでしょう。
一方、相続税の申告期限前に、店をすべて業種を変えて転業してしまってはいけません。「もともと家業を続けていない」とみなされ、小規模宅地の特例が全く使えなくなりません。
なお、同じ事業かどうかの判定は、「日本標準産業分類」の分類項目等を参考にして総合的に判断しましょう。
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